ドキュメントハックス - 書かない技術

bonlifeです。ひねくれたタイトルに惹かれた買ってみたこの本。思っていたよりまともな本でした。

まず、表紙の裏のカバーを見てビックリ。

本書は、いわゆる「文章術」の本ではありません。

じゃあ、何が書いてあるのよ、と読んでいくわけです。サブタイトルにある「書かない技術」というフレーズは煽り過ぎでちょっとアレな印象ですが、ドキュメントにマジメに向き合った良書。

  • 「送り手」 -(記号化)→ 「記号(ドキュメント)」 -(復号化)→ 「受け手」
  • ドキュメント作成作業における品質(ゴール)とプロセス(手順)の明確化を行う (「やればやるほど、良いものができる。」は大きな誤解)
  • 集合としての読み手の期待値に応えるには、達成すべきゴールに対し、品質条件の優先度を決める (「誰にとっても七十点」)
  • プロトタイプを作成し、関係者と意識合わせをし、情報の必要十分性・規模・優先度・構成を確認
  • 「文章術」を活用 (効果がありそうなものを五つ実践)
  • ドキュメントのセルフチェック時は一晩寝かせて音読
  • 他人が書いたドキュメントを誉める (減点法が当たり前の中、「良いドキュメント」を評価する訓練になる)
  • 付箋紙での作業状況の管理

最後の部分が気になった方は、立ち読みなどして詳細を確認してみてくださいませ。難しいことが書いてあるわけではないので、すぐに覚えられると思います。
今まで「なんとなく」でドキュメントを大量に(というほどでもありませんが)作ってきましたが、読み手をちゃんと意識しないとダメですね。今後は事前にゴールを定めて、プロセスを明確にしてドキュメントを作成するようにします!って言葉で書くとドキュメント作成のハードルがすごく高くなったように錯覚してしまいますね。PMBOKの入門書にも書いてあったように、「ドキュメント作成」という1つの作業の中でもプロジェクトマネジメント・プロセス群を意識すると良いのかもしれません。奥が深いぜ、ドキュメント!